研究課題/領域番号 |
25350851
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
西多 昌規 自治医科大学, 医学部, 講師 (10424029)
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研究分担者 |
加藤 敏 自治医科大学, 医学部, 名誉教授 (30194814)
須田 史朗 自治医科大学, 医学部, 教授 (40432207)
菊地 千一郎 自治医科大学, 医学部, 講師 (60323341)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 睡眠 / 認知機能 / 疲労 |
研究実績の概要 |
今年度は、医療従事者の睡眠状態と脳高次機能についての本実験を実施した。今年度の補助金は、主に上記の実験を実行するための被験者への謝金、およびソフトウェアおよび参考文献の購入費に当てられた。
実験の具体的概要は、以下の通りである。6名の大学病院後期研修医(平均年齢31.8±4.2SD, 男性4名) を対象に実験を行った。被験者は、精神科研修中に実験に参加している。ピッツバーグ睡眠評価尺度(PSQI)、うつ病自己評価尺度(CES-D)にて、睡眠状態及び抑うつ症状の評価を行った。精神科当直中に、被験者に行動計(ライフコーダFS750 、エステラ社製)を装着し、日中行動量と総睡眠時間、睡眠効率、中途覚醒時間を記録した。当直前後にて血圧、脈拍、疲労尺度として視覚的評価スケールVAS(Visual Analog Scale)、エップワース眠気尺度(ESS)を記録した。当直前後において、採血練習用の模擬血管を協力者に装着し、被験者に採血手技を行わせた。手技時間は3分間とし、時間内は繰り返し採血手技を行ってもらった。被験者にはウェアラブル光トポグラフィ(WOT-100, 日立製作所製)を装着し、関心領域を前額部付近として採血手技中の脳血液量変化を記録した。各当直前、当直後における採血手技中の酸素化ヘモグロビン波形(oxy-Hb)を、バンドパスフィルター処理後Z変換を行った。これらの波形の採血手技区間の積分値を脳血液量変化の指標とした。
結果は鋭意解析中であり、医療従事者のメンタルヘルス改善につながる結果が得られることを期待している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の実験例を6例実施した。しかし、地域での介入研究は見通しが立っていない。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度の日本産業衛生学会、日本睡眠学会にて発表予定である。実験計画のもう一つの骨子である地域医療従事者の調査については、マンパワーから難しい状況になっており、計画の廃止を検討している。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度に必要な物品のほとんどを購入できたことと、地方医療機関との共同研究ができなかったため
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次年度使用額の使用計画 |
地方医療機関との研究が不調に終わった場合、不必要な経費は返還を検討している。
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