研究課題/領域番号 |
25350852
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
小林 実夏 大妻女子大学, 家政学部, 准教授 (50373163)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 栄養士養成施設 / 女性 / 栄養摂取 / 食習慣 / BMI / 健康度 |
研究実績の概要 |
栄養士経験の有無によって対象者の生活習慣・食習慣、栄養素・食品摂取量を比較した結果、栄養士経験者の方が緑黄色野菜の摂取量が多く、脂肪エネルギー比率、飽和脂肪酸エネルギー比率が低く、インスタント食品、ファストフードの摂取頻度が少ないことを明らかにした(Nutrition & Food Science, 2015; 45(5))。栄養学の習得が中年期以降の体格に与える影響について明らかにすることを目的に、卒業後の体格変化と中年期の体格を比較した結果、対象者の肥満(BMI≧25.0)の者の割合は9.6%であり、2011年国民健康栄養調査の結果(50代女性)の肥満の割合(21.9%)より低いことから、専門的知識の習得により適切な体型が維持できていることを明らかにした(int J Hum Cult stud. 2016)。
青年期(学生時代)に習得した栄養学的知識が中年期以降の食生活や体格、健康へどのような影響を及ぼすかについて、卒業生の食の情報への関心について調査を行うために開発した調査表を対象者224名へ送付し、160名から調査票を回収した(回収率71.4%)。健康に関する調査には、健康度尺度であるSF-36を用い、回答からマニュアルに従いコード化およびスコアリングを行った。
一方、栄養士養成施設に在籍する学生を対象に、食品・栄養素摂取量、疲労度、生理不順、イライラ感、うつなどの症状および不定愁訴の症状について調査を行い、身長、体重、体脂肪、筋肉量、基礎代謝量、骨量、ヘモグロビン値、握力等の測定を行った。本年度の調査により延べ500人のデータが集積された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
専門的職業就労状況と生活習慣・食習慣との関連について、栄養士養成施設卒業生の体格の変化について、結果を論文化することができた。本年度は、食の情報への関心度や健康度、QOLについての調査を実施しデータベース構築を行った。 栄養士養成施設在校生の栄養素摂取状況、不定愁訴、健康度に関する調査も実施されておりデータの集積ができている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、専門的職業就労状況と健康度、QOL、中年期以降の体格に影響を与える生活習慣、食意識等について解析を進めたい。 集積された栄養士養成施設在校生の調査データから、栄養素摂取状況、不定愁訴、健康度の相互関連性について解析を進めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品購入の立替払いをした場合の振込料などが加算されたため。
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次年度使用額の使用計画 |
翌年分の物品購入に使用したい。
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