本研究では児童を対象に、生活習慣および運動習慣が行動体力と防衛体力に及ぼす影響について検討した。測定項目は新体力テスト、防衛体力の評価としてPOMSのTMD得点、唾液中SIgA濃度とし、併せて自記式アンケートによる生活習慣と運動習慣の調査を行った。その結果、新体力テストは男女ともに運動習慣と関連しており、行動体力の向上には運動習慣が重要であることが示唆された。また、TMDは男女ともに寝つきや寝起きとの間に関連が認められた。さらに、女子児童においてはTMDと睡眠時間との関係が認められた。しかしながら、本研究の結果からはSIgA濃度に睡眠や運動習慣の違いによる顕著な差は認められなかった。
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