日本語版DTSの信頼性と妥当性を検証するための調査に参加した日勤群の朝型,中間型,夜型の3タイプから,男女10名ずつ合計20名を無作為に抽出し,身体活動量(アクチグラフ)測定の参加を募った。アクチグラフとは腕時計ほどの大きさのセンサーを非利き手の手首に装着することによって身体の動きを連続的(1分ごと)に測定するものである。本調査では連続7日間にわたって装着を依頼した。実際には58名がアクチグラフ調査に参加したけれども,センサー未装着や測定不良などによって,のべ44名のデータが集まった(朝型:男性10名,女性4名;平均42±9才,中間型:男性7名,女性12名;平均40±10才,夜型:男性5名,女性6名;平均37±11才)。アクチグラフのデータに基づいて,朝型,中間型,夜型における就床時刻ならびに起床時刻の差を検定した。就床時刻に群間の有意差が認められた(P<0.001)。朝型から夜型にかけて就床時刻は遅れたが,事後検定によれば,朝型(23:32)と中間型(0:12)に比べて,夜型(1:28)が有意に遅寝であった。起床時刻についても検定したところ,群間の有意差が認められた(P<0.001)。事後検定の結果,朝型(6:04),中間型(7:16),夜型(9:02)のいずれの二群間においても有意差が認められた。
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