〔研究1〕疫学データ(健康な高齢男性11869名、女性12763名)を横断的に解析した。抑うつの低さと関連性のあった因子は、SES(社会経済的要因)・社会的サポートの高さ等であった。社会的サポートの影響はSESに比較して小さかったが、日常生活で変更可能な因子である。興味深い発見は、家族以外とのサポートは、受けるよりも与える方が低いGDS得点と関係のあったことである。因果関係を確認するには縦断解析が必要であるが、新たな発見である。 〔研究2〕小規模研究も行った。女性医療福祉従事者128名の抑うつ度と末梢血のIl-6濃度および酸化LDLの酸化率を比較したところ、両者とも正の相関を示した。
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