尿中アディポネクチン(AN)は、微量アルブミン尿の検出されない糖尿病患者尿中において、肥満患者や健常者に比べ有意に高値を示した。さらに、尿中ANは、腎機能推定指標(eGFR)と有意に逆相関していた。eGFRが低下傾向の対象者では、尿中微量アルブミンの有無に関わらず、尿中ANが高値を示し、その大半が低分子3量体のANであることが分かった。さらに、尿中AN値はステージG1とステージG2間で有意な上昇を示した。一方、尿中アルブミン値は、ステージG2とステージG3間において、初めて有意な上昇を示した。この結果により、尿中ANは尿中アルブミンに比べ、早期に腎障害を検知しうる可能性が示された。
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