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2014 年度 実施状況報告書

邪推と犯罪行為の多面的研究

研究課題

研究課題/領域番号 25350919
研究機関岩手大学

研究代表者

大河原 清  岩手大学, 教育学部, 教授 (40168878)

研究分担者 阿久津 洋巳  岩手大学, 教育学部, 教授 (10374860)
岩木 信喜  岩手大学, 教育学部, 准教授 (80341593)
山本 奬  岩手大学, 教育学部, 准教授 (90552612)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード邪推 / 妄想 / 犯罪行為 / 日本語版パラノイアチェックリスト / 日本語版PDI短縮版
研究実績の概要

2014年度は、邪推の程度を判定する写真刺激の作成を行った。1~3人の人物が登場する場面において、邪推を引き起こす可能性がある写真を250枚ほど準備した。写真は、次の3つの特性のいずれかをもつことを基準とした。その3つは、(1)なにか悪いことをしそうに見える、(2)ひとの悪口を言っているように見える、(3)ひとに攻撃をしかけるように見える、であった。
30人の観察者にこれらの写真を提示して、上記3つの特性について評定法を使って、それぞれの写真に対する特性の程度を調べた。この測定値にもとづいて、多少ともそれらを喚起する写真を選択したところ53枚が選ばれた。次に、この53枚の写真を刺激として、新たに53名の観察者に対して評定実験を実施した。同時に妄想程度を調べる2つの質問紙(日本語版パラノイアチェックリスト、日本語版PDI短縮版)を実施した。写真に対する評定と2種類の質問紙に対する回答を使って10~20%の観察者が、邪推を持ちそうな写真を選定した。観察者の特性として、妄想程度のほかに悪意と攻撃傾向を含む必要があるので、これらの特性を測定する質問紙を編集中である。質問紙が出来次第、再度53枚の写真を使って評定実験を実施する予定である。
現在までの研究成果を2015年6月の東北心理学会で発表する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

観察者の特性として、妄想程度のほかに悪意と攻撃傾向を含む必要があるので、これらの特性を測定する質問紙を編集中であること。このため質問紙が出来次第、再度53枚の写真を使って評定実験を実施する必要があること。
また、写真枚数を厳選することで、より多くの観察者の中から、脳波測定の対象者を選定する必要がある。

今後の研究の推進方策

前述の通り、観察者の特性にかかわる写真の選定と質問紙の作成状況についての現在までの研究成果を2015年6月の東北心理学会で発表する予定である。
その結果にもとづき、質問紙の編集ならびに写真の厳選を実施し、新たな観察者に対して、妄想程度をより明確に識別できるように改善し、脳波測定の被験者を10~20名程度選択して、脳波と邪推傾向の関連を測定する。以上は、8月末までを予定している。
また、実際に少年院など犯罪歴のある被験者を対象にして、同様に調査と脳波測定とを実施する。これらは9月から来年2月を目途に実施する。

次年度使用額が生じた理由

邪推調査用写真の選定の遅れと、写真についての被験者特性用診断用紙の項目選定に時間を要し、邪推用写真を用いた実験が遅れたためである。

次年度使用額の使用計画

邪推用写真の選定と被験者特性項目の選定が順調に進んでおり、これらの経過については、東北心理学会にて口頭発表を予定している。旅費等で使用予定である。
また、多人数を対象とする邪推写真と被験者特性についての調査を大学生を対象に実施し精度を確認後、近くにある少年院に入っている者を対象に実施する予定である。合わせて、特異性のある者を対象に脳波測定を実施する予定であり、これらの脳波測定実験費用として支出する。結果につては、学会発表を予定している。

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公開日: 2016-05-27  

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