ネパールの都市、都市近郊農村、山岳地の計6つの小中学校で歩数調査や心電図記録等を実施した。1日の歩数は、都市や都市近郊では1万歩前後~1.2万歩であった。山岳地の男子は1日2万歩前後、女子は1.5万歩以上であった。都市化する以前の子どもは、平均的に男子で1日2万歩前後、女子で1.5万歩以上に相当する身体活動を行っているのではないかと思われる。1日の最高心拍数はいずれの地域でも大差はなく、平均心拍数が山岳地の子どもがやや多かった。肥満が認められず、体育の授業がなく、スポーツ的活動も見られない自然に依存する生活を営む子ども達では、激しい運動強度に至ることは極めて少ないと考えられる。
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