研究課題/領域番号 |
25350951
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 愛知大学 |
研究代表者 |
村瀬 智彦 愛知大学, 法学部, 教授 (80263333)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 幼児 / 体力・運動能力 / 測定評価 / 保育現場支援 / 評価基準値作成 / 支援システム構築 |
研究概要 |
幼稚園あるいは保育所などの保育現場における体力・運動能力測定の実施実態,測定環境,本研究課題の保育現場における支援に対する興味・関心の程度などについて,質問紙を作成し郵送法により調査を実施した.対象園は,愛知県,岐阜県,静岡県西部地域の幼稚園583園および名古屋市内の定員100名以上の保育所105園の合計688園であった.合計112園から回答が得られ回答率は16.3%であった.保育現場における体力・運動能力測定と評価の実施実態の調査結果の一部は,日本体育測定評価学会第13回大会(天理大学,2014年3月9日開催)においてポスター発表した. 調査結果に基づき本研究課題における保育現場への支援に対して興味・関心の程度が高い園には順に連絡を取り始め,研究課題(今後の研究計画)の説明と研究協力依頼のため園訪問を始めた.また,同時に測定と評価に関する講習会の開催支援や測定用具・器具の貸し出し支援の準備のため,握力計(幼児用),体支持持続時間測定器,反復横跳び(1本ライン)測定器,長座体前屈計(グリップ式)測定器,25m走などの走タイマー,および調査用紙の印刷のためプリンターなどを購入した. 本研究課題に関する研究資料の収集を1年間通して実施した.情報交換を目的として,第24回日本発育発達学会地方月例研究会(愛知工業大学本山キャンパス,2013年7月13日開催)において研究計画を報告し討論した.当初は科学研究費により韓国で開催された国際学会に参加予定であったが,予定を変更して,学内の研究費によりトルコで開催された国際学会(55th ICHPER・SD Anniversary World Congress & Exposition,2013年12月開催)に参加し関連する研究資料を収集した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ほぼ計画通りに調査票を作成し愛知県・岐阜県・静岡県西部の対象園に調査を実施したが,回答率が予定していた約3割を下回り16%程度であった.調査結果に基づき本研究課題に対して興味・関心の程度が高い園のリストを作成したが,限られた園の中から協力園を探していく作業が遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題の研究計画の説明と研究依頼により,研究協力が可能な園には体力・運動能力の測定と評価に関する支援を順次開始する.支援内容は,測定と評価に関する講習会の開催や助言,測定用具・器具の貸し出し,測定実施における補助,評価票などの作成および測定データの基礎分析である. 測定値の共有により得られるデータを利用して,評価基準値作成のための基礎分析や問題点についてのデータ分析を進める.必要な統計ソフトを購入する予定である.前年度実施の保育現場における支援の必要性や測定環境に関する調査の結果と同様に,評価基準値の作成に関して明らかになる知見は順次関連する学会大会などで発表する.また,保育現場における測定と評価を促進する目的で,貸し出し用の測定用具・器具を補充し,同時に複数の園で支援が進められるよう支援体制を整備する.
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次年度の研究費の使用計画 |
資料収集を目的として韓国で開催された国際学会に参加予定であったが参加しなかった(別に,勤務する大学の個人研究費によりトルコで開催された国際学会に参加した).また,研究協力依頼が少し遅れているため,測定と評価の支援がスタートしておらず測定補助の謝金を使用しなかった. 調査結果を順次分析し明らかになった知見を国内の関連する学会大会で発表する際の旅費として使用する.また,支援協力園が決定したら測定補助員などに謝金を支払う.
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