構造多様性の高い天然化合物類縁体を得るための新たな方法論として,多様性指向型合成の考え方と従来の天然由来化合物の探索研究とを組み合わせた多様性拡大抽出物 を用いる手法を考案した. すなわち,天然資源の抽出物に対して直接,化合物の分子骨格を変化させるような反応を行うことで,それに含まれる化合物の構造多様性が一層高められた多様性拡大抽出物が得られる.これを各化合物へと分離・精製することで,構造多様性の高い化合物ライブラリーを取得することができる.本手法による構造多様性の高い天然由来化合物ライブラリーの創出は新規生物活性物質の発見につながり,創薬等へ発展させることができると考えられる.
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