本研究課題では,さまざまなユズリミン類を網羅的に合成する手法の開発に向けて,(1)共通する四環性全炭素骨格の合成法,(2)4種類に分類されるユズリミン類の複素環部分を網羅的に合成できる方法の開発について検討した.その結果,(1)特異な分子内Wittig反応と塩化サマリウムによるラジカル環化により,ユズリニン類に共通するA-D環部分の合成法を確立し,(2)Staudinger反応-aza-Wittig反応を鍵反応として,さまざまなユズリミン類の複素環部分に変換できる汎用性の高い合成中間体である三環性イミニウム化合物を合成した.
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