研究課題/領域番号 |
25350963
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
小山 智之 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (00377904)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 血糖値上昇抑制 / 機能性食品素材 / 門脈血流量測定 / 天然物有機化学 / in vivo評価試験 |
研究概要 |
本年度は、主に評価サンプルの調達・調製と、機器導入による動物試験系の確立とを実施した。 試験系を用いた探索研究に先立って、新しく国内外において候補となる食品素材30種類のサンプル調達と抽出物の調製を行った。また、これまでの研究において作用を見いだして化学構造を明らかにした食品由来成分(3種)についても、市販されていないために粗抽出物からの精製を実施した。これらの成分についても、ここでの試験系を用いて、血液中での作用を再確認する予定である。 マウス用プローブを備えた超音波血流計を導入したシステムを用いることで、麻酔下においてマウス門脈の血流量を経時的に測定することが技術的に可能であることが確認できた。検討すべき点が残るものの、本システムにより標準的な生理状態を示す基礎データを得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、門脈系循環動態を変化させる天然成分の探索を計画していた。探索研究のためには評価サンプルの調達と評価試験系の確立との2つの項目が必須であるが、試験系の確立については、適切なポジティブコントロールが定められていないなど、いくつかの課題が残っている。評価系を用いての探索が滞る場合には、これまでに解明している食品由来の機能性成分を用いての評価を実施する目的で、各成分の精製による供給を試みる旨を研究計画書に記している。予定よりもサンプル調達に力を入れた結果、今後の試験に十分な量を確保した。両項目を平行した形で進めることができており、全体としての進捗状況は概ね予定どおりである。
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今後の研究の推進方策 |
評価系におけるポジティブコントロールについては、試験方法の微調整を行うとともに再度検討することで、試験系の完全な確立を26年度早期に目指す。平成25年度に採集したサンプルの抽出物調製が完了したものから試験に供する。また、精製により得られた食品由来成分についても、血糖値や血圧に作用することを明らかにしているため、本試験系においてなんらかの作用を示すかどうかを確認する。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度においては、試験評価系の実施とサンプル調製との比率が計画とは異なったため、動物試験の回数が計画よりも少なくなった。 平成25年度に実施できなかった動物試験を平成26年度に実施する予定であるため、消耗品(動物関連)として使用する予定である。
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