本研究では、生体分子イメージングの新手法として、多重共鳴NMR法のパルス系列と MRI で用いられる高速スピンエコー法を融合した多重共鳴MRI法を開発し、以下のことを明らかにした。(1)13C, 15N核でラベルしたコリンポリマープローブはマウス腫瘍部位に高選択的かつ効率良く集積すること、(2)その腫瘍部位を多重共鳴MRIにより明瞭に画像化できること、(3)腫瘍集積と体内動態はプローブの分子サイズによって制御されること、を明らかにした。さらに、(4)能動的ターゲッティング機能(抗Her2部分抗体)を有するポリマープローブを開発し、Her2高発現腫瘍を選択的にMR画像化することに成功した。
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