NRF2だけを活性化するD3とNRF2とHSF-1を活性化する低分子プローブD1を創製した。D1はD3よりもチオールへの結合性が高かったので、NRF2やHSF-1の活性化が決まることを証明した。すなわちD1はNRF2とHSF-1の両方を活性化し、D3はNRF2のみを活性化した。網膜細胞においてD1は酸化ストレスと小胞体ストレスによる細胞死を抑制したが、D3は酸化ストレスによる細胞死だけを抑制した。D1は光刺激による盲目の細胞死を有意に抑制したが、D3は全く抑制しなかった。光刺激は酸化ストレスと小胞体ストレスが複合的に発生するため、D1だけが保護作用を有することができると考えられた。
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