研究課題/領域番号 |
25350988
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
桂林 秀太郎 福岡大学, 薬学部, 准教授 (50435145)
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研究分担者 |
馬 騰 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (10734543)
木村 康男 東京工科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40312673) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | アストロサイト / シナプス伝達 / グリア |
研究実績の概要 |
オータプスニューロンの樹状突起をMAP2抗体、興奮性シナプスをVGLUT1抗体にて免疫染色し、共焦点顕微鏡にて三次元(z-stack)解析した。樹状突起の伸展と形態は、MAP2イメージにおける細胞体を中心に同心円を等間隔で描き、それぞれの同心円と交差する樹状突起の回数を計測して定量した(Sholl analysis法)。シナプス数とサイズは、VGLUT1イメージをガウシアンブラー処理し、ノイズ除去してS/N比を疑似的に増加させたイメージから定量した。結果、VGLUT1陽性のシナプス数は、アストロサイトの数とは無関係であるという予想外の結果を得た。 次に、アストロサイトの数を変えながら作製したオータプス培養標本にて、パッチクランプ法を用いてシナプス伝達を定量化した。結果、アストロサイト数がニューロン1個に対し、5個前後ではシナプス伝達は有意に減少した。 以上の結果から、ニューロンの周囲に共存するアストロサイトの数に影響せず興奮性シナプスは形成されるものの、シナプス機能はかなりの影響を受けることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2年度目に行う予定であった染色実験が初年度後半に始められたこともあり、2年度目に計画していた実験はほぼ完了した。よって結果的に計画通りに進んでいると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
Invitrogen社のNucBlueを用いてアストロサイトの核を生きた状態で染色することで、具体的なアストロサイトの数を同定しながらパッチクランプ法を用いてシナプス解析を行う。
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