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2013 年度 実施状況報告書

時間の不確実性が行動選択に与える効果とそのニューロン活動基盤

研究課題

研究課題/領域番号 25350992
研究種目

基盤研究(C)

研究機関筑波大学

研究代表者

水挽 貴至  筑波大学, 医学医療系, 助教 (60463824)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード報酬 / 遅延 / 不確実 / 意思決定
研究概要

初年度においては、実験装置の設定、実験課題のプログラミング開発、サルの購入と実験環境への馴化、文献等での情報収集など、実験導入のための基本環境づくりを行った。この実験では、サルに対して時間遅延の不確実性の程度が異なる2種類の選択肢のうち、一つを選択させるという課題を用いる。この課題は難易度が高いために、まず選択行動そのものをサルが学習できるかどうかを確認する目的で予備実験を行った。予備実験では、既に過去に購入済みのサルを用い、異なる報酬量や異なる遅延と関係付けた視覚的選択肢を二者択一させるような意思決定課題を学習させた。この課題は、遅延の程度が不確実である本実験の課題よりも簡単であるため、選択行動が可能であるかどうかそのものを確認するために適している。その結果、サルは視覚情報のもつ報酬量や遅延などに関する情報を理解し、最適選択を行えることがわかった。この結果は、次年度以降の本実験導入に向けての弾みとなるような成果であった。またこの派生的な成果については、英文学術誌(査読付き)1誌に投稿した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初は、実験環境の構築や、予備実験を完了したら、本実験に向けたサルのトレーニングに入る予定であったが、購入したサルが消化器系の疾患を有していたため、倫理規定における実験開始が可能となる体重(6kg)に達するまで成長せず、トレーニングを開始するに至らなかった。

今後の研究の推進方策

本実験用途のサルの健康状態が不良であったため、別のサルを新規購入する。当初の予定では2頭のサルを実験に用いる予定であった。しかし1頭の状態が不良であったため、実験を縮小して1頭のみで行うか、本学の動物飼育施設に環境調整をお願いの上、もし可能であれば、購入単価の安いニホンザル2頭を追加する方針に切り替えるかする。平成26年度においては、1頭のサルのトレーニングと、そのサルに対して島皮質からの神経活動記録に必要なポート埋め込み手術を行う予定である。

次年度の研究費の使用計画

実験用に購入した動物の健康状態が不良であるため、行動記録や神経活動記録には至らなかった。このため当初予定していた学会での発表はできず、およそ学会参加費に相当する旅費が残余として生じた。
当初サルを2頭導入する予定であったが、最初に導入したサルの全身状態が不良であったため、残余の額を新規の実験動物購入に充てることとした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Self-choice enhances value in reward-seeking in primates2014

    • 著者名/発表者名
      Setogawa T, Mizuhiki T, Matsumoto N, Akizawa F, Shidara M.
    • 雑誌名

      Neuroscience Research

      巻: 80 ページ: 45-54

    • DOI

      10.1016/j.neures.2014.01.004

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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