大脳基底核は運動、運動学習、報酬予測、情動などの制御に重要であることがよく知られている。本研究では、大脳基底核を構成する線条体投射ニューロン、線条体-淡蒼球投射ニューロン、線条体-黒質投射ニューロン、大脳皮質-線条体路の4種類の経路に注目し、これらの経路に興奮性の光駆動性イオンチャネルであるchannelrhodopsin-2を発現させ、光照射により経路特異的な興奮を誘導した。そして、出力核である黒質網様部での神経活動の記録と行動変化の観察を行った。 その結果、各経路の興奮誘導に応じて黒質網様部では二相性、あるいは三相性の一過性の応答が認められた。さらに、興奮誘導に応じて運動の変化も認められた。
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