本研究は1年間の研究期間延長を除き、ほぼ計画通りに実行、終了した。 本研究の主な成果は2つある。①エヴェンキ語による人類学的調査を通じた、エヴェンキ人のトナカイ放牧に関するローカルナレッジを再構築した。②エヴェンキ人の自然理解に基づくトナカイ放牧実践の理解を通じ、彼らが持続的な生存基盤を構築してきたのか再評価した。本研究結果をロシア語、中国語、エヴェンキ語でまとめ、出版することができたことは、研究計画以上の成果として挙げられる。さらに、これまでで研究代表者は、中国エヴェンキ自治旗旗長賞(重要貢献賞)を受賞したほか、エヴェンキ語による研究手法の開発においてロシア北方少数民族協会から表彰された。
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