研究課題/領域番号 |
25360021
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研究機関 | 千葉商科大学 |
研究代表者 |
趙 軍 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (30301831)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 日中関係 / 歴史教育 / 社会教育 / 中国近現代史 / アジア主義 / 日中関係史 |
研究実績の概要 |
実施2年度目にあたる平成26年度において、主に以下の調査活動を行いました。①平成26年8月25日から同31日までの間、中国では地方独自の歴史教科書を採用している首都北京市と辺境民族地域である内蒙古自治区に出張し、歴史教育と関連する複数の施設を見学、現地の歴史研究者、教科書編集者と座談・意見交換をし、関連資料を収集しました。②平成26年9月5日から同9日までの間、中国では地方独自の歴史教科書を採用している上海市に出張し、歴史教育と関連する複数の施設を見学、現地の歴史研究者、教科書編集者と座談・意見交換をし、関連資料を収集し、現地の小中学校の見学を行いました。③中国の北京、武漢、フフホト、満洲里、上海、広州の各地で中国の歴史教育、若者と一般民衆の対外認識・市民意識などに関する書籍を多数購入し、各地の図書館・史料館などの蔵書機関に、歴史教育・社会教育に関する図書・資料などを複製またはテキストのパソコン入力を行いました。 また、平成26年度において、主に以下の共同研究会、シンポジウムに参加しました。①平成26年6月29日に、武漢大学において、「甲午戦争双甲子学術研討会」に参加し、「清末海軍の近代化と日本国権主義の台頭・民間右翼の形勢」を題とする報告を行い、同シンポジウムの論文集に投稿しました。②平成26年8月11-13日に、台湾中央研究院近代史研究所において「2014全球視野下的中国近代史研究国際学術研討会」に参加し、「頭山満、内田良平的中国観與対中国革命的支援」を題とする報告を行い、諸国の研究者たちと学術交流を行いました。また、14日に、同研究所において「城市指南背後的異空間・異民族・異文化体験」を題とする特別招待講演を行いました。③平成26年11月25日に、中国社会科学院近代史研究所において、「日本における日中関係史研究及び大アジア主義研究」を題とする講演を行い、北京の若手研究者を中心に意見交換を行いました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実施2年度目である平成26年度はちょうど所属先の大学において「在外研究」の機会をいただいて1年間海外現地に滞在することができました。そのため、資料の収集、関連施設の見学、現地から中国各地への出張、現地の研究者たちとの日常的学術交流などは非常に便利になり、また普段より多くの時間を割いて研究に専念することもでき、研究課題の実施に有利な条件が確保されました。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究展開は主に以下の数方向に向けて努力していきたいと思っています。 ①すでに集めてきた関連書籍・資料を検討と分析し、本研究課題の全体像と大きな枠組みを組み立てると同時に、今年度更に蒐集しべき資料など割り出し、3年度目の実施計画を見直し、より充実なものにします。②これまで政治的な原因で実施困難な現地アンケート調査について、実施できるように条件を備えたい。③夏休み中に海外調査を行い、それに合わせて中国で開催される共同研究会やシンポジウムに参加する予定です。④11月前後に東京で本研究課題をテーマに含まれる小型シンポジウムか座談会を企画し、中国本土や台湾・香港などの研究者との間に高水準の学術論議と意見交換の場を設けたい。⑤研究報告書の執筆に向けてさまざまな必要な準備を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
①これまで政治的な原因で実施困難な現地アンケート調査について、実施できるように条件を備えることができたら、実施したいため。②夏休み中に引き続き海外調査を行い、それに合わせて中国で開催される共同研究会やシンポジウムに参加する予定を計画しているため。③11月前後に東京で本研究課題をテーマに含まれる小型シンポジウムか座談会を企画し、中国本土や台湾・香港などの研究者との間に高水準の学術論議と意見交換の場を設けたい。そのための費用が必要であろうと判断したため。④研究報告書の執筆に向けてさまざまな必要な準備を行いたい。そのための費用も必要であろうと判断したため。
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次年度使用額の使用計画 |
①1年度と2年度に使われていなかった設備備品費は支出します。②研究報告書の執筆に向けて、消耗品費と人件費・謝金を支出します。③現地調査の期間が長引くになることと、中国側の研究者を日本まで招聘することを予想して、旅費をある程度確保したい。④どうしても必要になる関連する書籍や資料の新規購入の費用を支出します。
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