研究課題/領域番号 |
25360040
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
高橋 桂子 実践女子大学, 生活科学部, 教授 (50311668)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ゲートキーピング / 父親 / 家事参加 / 子ども / 社会性 |
研究実績の概要 |
平成27年度の本研究に関する主な実績は、次の3点である。 1)ゲートキーピングに関する母親を対象としたプリテストの実施:31名(山形27名、新潟3名、神奈川1名)について、調査票のワーディングを中心に、コメントいただいた。2)ゲートキーピングに関する母親を対象とした本調査(インターネット調査)の実施:2015年6月7日~6月16日、全国の小学校4年から6年生の子どものいる母親400人を対象に調査を実施した。本調査の特色は、ゲートキーピングに関して従来の「行動面」に加えて「志向面」の尺度を検討し、この両方向から検討していること、父親の家事参加が母親のゲートキーピングとどのような関係にあるのか検討していること、母親と父親の関係や家事参加が子どもの社会性に与える影響について分析でしていること、などである。3)ゲートキーピング尺度に関する海外研究者との議論:11月に米国で開催されたNCFRに参加し、ゲートキーピングに関心をもつDr.Schoppe Sullivanらと知り合いになり、アドバイスをいただいた。
引き続き、ゲートキーピングに関する原著論文を講読している。また、母親のゲートキーピングが父親の家事参加に与える影響に加えて、さらにそれらが母親の追加出産意欲、子どものレジリエンスなどに与える影響にも関心が及んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者が所属機関を異動して教育活動で手一杯の1年目であったため、進行状況は思わしくない。しかしながら研究計画調書で平成27年度研究計画としてあげた「国内アンケート調査実施+精査の年」は、何とか実施することができた。平成27年度も引き続き国際学会(NCFR)で発表し、海外の研究者と交流を深めることができたことは成果の1つである。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は最終年度である。そこでは 1)「研究の枠組み」を拡大したアンケート調査の実施:母親のゲートキーピング、父親の家事参加、母親の追加出産意欲、子どもの社会性やレジリエンスなどを主要変数とする枠組みを作成し、インターネット調査を実施する。研究計画調書では海外アンケート調査を予定していたが、サンプル数が100を越える実施の可能性は厳しいと感じている。そこで平成27年度実施400サンプルを拡大し、母親の資質(Big5)も質問に加え、総括としての調査を実施する。 2)これまでの研究成果の学術論文への投稿:データを分析し、きちんと投稿する。
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次年度使用額が生じた理由 |
インターネット調査の規模が予定より大幅に小さくなったためである。研究計画調書では父親2500母親2500を予定していたが、アカデミック割引のあるインターネット調査会社は、小学4-6年生のいるモニター数が多くなく、かつ、父親モニターが圧倒的に少なかった。そこで、母親のみ400、として実施したためである。
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次年度使用額の使用計画 |
「サンプル数」と「研究の枠組み」を拡大してインターネット調査を実施する。
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