家事分担して働く妻をサポートしたいとする男性割合は増加傾向にあるが、男性の家事参加の増加を示すデータはない。これは態度と行動にギャップがあることを示している。本研究では行動変容理論の1つであるTRA理論を援用し、個人属性や妻のゲートキーピングから「行動意図」に影響を与える要因を探り、それを媒介変数として妻の出産意欲、継続就業意欲や管理職意欲に対する影響を検討した。その結果、家事労働が好き、楽しいといった態度や家事労働に対する自信は家事労働に対する行動意図にプラスの、妻のゲートキーピングはマイナスの影響を与えること、子育てより家事を分担するほど妻の出産意欲向上に影響を及ぼすことが明らかになった。
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