本研究は、現代哲学の新分野である「分析アジア哲学」研究の一環として、大乗仏教の「空」の思想の論理的・概念的な内実、即ち「空の論理」を、現代の非古典論理を用いて再解釈することで、空の思想そのものを、現代的水準に照らしても十分に合理的・論理的な哲学的立場として再生させることを目指した。具体的には、中国三論思想の「中」「仮」概念と、後期西田哲学の「絶対矛盾的自己同一」概念に着目し、それらが三値のパラコンシスタント論理の枠内で再構築できることを示した。また分析アジア哲学研究の国際ネットワークの構築にも取り組んだ。
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