近年、分析哲学からのドイツ観念論の再評価が注目を集めており、なかでもピッツバーグ大学のブランダムとカントとヘーゲルの再評価は、現代哲学にとって重要な意味を持っている。本研究では彼の仕事を引き継いで、さらに展開することを目指した。フィヒテの判断論の読みなおしによって、フィヒテにすでに意味の全体論が見られることを指摘した。また問答の観点から意味論を捉え直すことにより、ブランダムの意味論を拡張するなどの成果を得た。また本科研費で超越論的論証についての、国際会議を開催し、それの成果を出版(近刊)できる予定である。
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