研究課題
本年は、3年間の研究機関の最終年度にあたるので、これまでの研究の継続に努めるとともに、3年間の研究成果を個々の研究者がさまざまな機会を利用して発表を行った。1.実践の現場に関与しながらの研究という点では、これまで続けてきた障害者施設での「ものつくり」を通した障害者との共同作業の実現や、ALS患者との哲学対話を通しての「自由」や「自己決定」概念の再検討などを引き続き行った。2.一昨年度から、立正大学哲学科の単位で、所属する教員全員が執筆して、大学の基礎演習で使えるテキストを作成するという作業をはじめ、昨年度その成果を『哲学初めの一歩』と題する4冊のブックレットとして出版した。このなかで、本研究の成果に当たる論文をそれぞれが執筆した。出版に至る過程や、出版後も、それぞれの教員が担当する基礎演習など、さまざまな授業の機会を利用して、研究成果を教育に生かすための工夫を試みた。また、1月には、立正哲学会で、学生の前で、執筆者の中の二人を含めた4人の教員が発表し相互討論する機会を設けた。このような仕方を通して、本研究の課題のひとつであった、哲学教育のあり方をめぐる議論がなされ、哲学教育のあり方を改善する方法を探る試みも実現した。3.さらに、2月の末には、研究会を開いて、相互の研究成果を検討するワークショップを実施すると同時に、北海道大学の田口茂准教授、ならびに慶応大学の斎藤慶典教授を招いての講演会を行い、自由意志をめぐる問題の広がりを確認する作業をおこなった。
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立正大学大学院紀要
巻: 32 ページ: 1-22
巻: 32 ページ: 85-92
巻: 32 ページ: 93-109
東北哲学会年報
巻: 31巻 ページ: 89-106
Special Supplement, Journal of Philosophical Research
巻: Special Supplement ページ: 251-257
立正大学人文科学研究所年報
巻: 19 ページ: 39-55