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2015 年度 実績報告書

道教の普渡儀礼の成立と現状

研究課題

研究課題/領域番号 25370043
研究機関筑波大学

研究代表者

松本 浩一  筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (00165888)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード哲学 / 道教儀礼
研究実績の概要

27年5月に刊行された『東方宗教』125号に、台湾の李游坤道長との共著である「台湾北部道士の中普と手印」が掲載された。これは25年度から進めてきた台湾北部の中元普渡の研究成果の一部である。26年度末に本系の紀要(査読あり)に投稿した『無上黄ろく大斎立成儀』の普渡、および普渡と正薦の儀礼の比較についての2本の論文が、修正を経て28年3月に発行された。また12月に香港の中文大學において開催された「比較視野中的道教儀式國際學術研討会」においては、「佛教施餓鬼和道教普渡」と題された論文を発表した。この論文においては26年度末から取り組んでいた、仏教の施餓鬼儀礼に関する儀軌の変遷と、道教の普渡文献の変化をたどり、南宋の中期までに両者が相互に影響しあいながら、普渡儀礼として広く行われるようになっていたことを、仏教の水陸斎の儀軌やその関連文献などとともに考察したものである。また28年3月にアメリカTacoma市のThe Pacific Lutheran Universityで開催された「日米道教会議」では、金允中の『上清霊宝大法』に記述された普渡および正薦の儀礼を、立成儀の普渡と正薦の儀礼と比較しながら論じ、あわせて金允中の同時代の現状に対する批判と、宋代の儀礼書に見られる問題点を指摘した、「金允中《上清靈寶大法》的普度與正薦」を発表した。
また台湾の普渡に関して、毎日台北府城隍廟で行われている超抜(小規模な普渡儀礼)に関する、依頼者の意図などをアンケートの形で集めたデータを、李游坤道長と26年度に収集していたが、これを協力して分析するための打ち合わせを行い、さらに中元普渡に関する調査へと進めることにしている。また青詞・疏文については、26年度に入力が終わり、整理を進めたが、新たに元代の文人の文書の中に、関連の資料を探し出すことが出来たので、これを含めて分析を進めている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] 『無上黄ろく大斎立成儀』の普渡2016

    • 著者名/発表者名
      松本浩一
    • 雑誌名

      図書館情報メディア研究

      巻: 13(1) ページ: 1-18

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 『無上黄ろく大斎立成儀』の正薦と普渡2016

    • 著者名/発表者名
      松本浩一
    • 雑誌名

      図書館情報メディア研究

      巻: 13(1) ページ: 19-34

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 金允中《上清靈寶大法》的普度和正薦2016

    • 著者名/発表者名
      松本浩一
    • 学会等名
      日米道教会議(Japan American Taoist Conference)
    • 発表場所
      Pacific Lutheran University in Tacoma(アメリカ)
    • 年月日
      2016-03-29 – 2016-03-30
    • 国際学会
  • [学会発表] 佛教施餓鬼和道教普度2015

    • 著者名/発表者名
      松本浩一
    • 学会等名
      「比較視野中的道教儀式」國際學術研討會
    • 発表場所
      香港・中文大學(中国)
    • 年月日
      2015-12-07 – 2015-12-09
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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