不浄観とは腐敗しつつある死体、もしくは死体および行者自身の身体に対する観想である。不浄観に関する最も詳細な記述は『大毘婆沙論』と「有尋有伺等三地」に見られる。今回私は漢訳『婆沙論』から52の用例を英訳したが、その内一つは長く、漢訳の異訳もあるため表にして比較した。これはこの節の初英訳である。私はまた「声聞地」の梵本から3箇所の用例を原文校訂の上英訳したが、そのうち二つは初英訳である。さらに私は「『大毘婆沙論』と「声聞地」における不浄観」と題する発表を行い、論文化した。そこで私は両テキストを比較し、そのスタイルが『婆沙論』ではより説明的で、「声聞地」ではより実践的であることを指摘した。
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