研究課題/領域番号 |
25370074
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研究機関 | 白百合女子大学 |
研究代表者 |
佐々木 裕子 白百合女子大学, 文学部, 准教授 (60286888)
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研究分担者 |
釘宮 明美 白百合女子大学, 文学部, 教授 (00549256)
中井 珠子 白百合女子大学, 文学部, 教授 (60169414)
西村 亜子 白百合女子大学, 文学部, 准教授 (60276409)
大迫 章史 仙台白百合女子大学, 人間学部, 准教授 (60382686)
市川 誠 立教大学, 文学部, 教授 (60308088)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 修道会 / 教育 / アジア / カトリック |
研究実績の概要 |
本年度は、1.昨年に引き続き、収集した資料のデジタル化及びその整理、データベース化、2.当該フランス系修道会のアジア地域での歴史調査のための、香港及びフィリピン調査の実施、3.フィリピンにおける修道会系の学校教育の担い手の養成・研修に関する調査、4.実際に当時を知る国内の諸関係者-とりわけ教育機関だけではなく、同時並行的に着手された福祉的事業に関わっていた関係者-に対する面接調査を実施し、そのデジタル化・整理の実施、4.前年度までの研究成果をもとにして得られた知見をもとにした中間的まとめの資料として、すでに展示のかたちで一部公表した研究結果をもとに「フランス系女子修道会と日本におけるカトリック女子高等教育」1及び2を作成し、関係者への知見の共有及び確認調査、データ修正などを実施した。 特に、従来、アカデミックな分野では分けて考えられることが多かった福祉的事業と教育事業が各修道会の中でどのように具体的な関わりを持ちながら発展をしたのかについて、当時の関係者からのオーラル・インタビューから得られた知見により、従来の研究では総合的に捉えられることが少なかった修道会の複数事業を総合的視点から総括することが可能となった。 とりわけ、香港及びフィリピンにおいては、日本、及びフランスと関わる教育の担い手である修道者の移動及びその経緯についての研究データ・ベースのすりあわせを現地で実施し、19世紀以降の修道者たちの移動の記録の一元化が一部可能となった。特に現在進んでいる香港における外国修道会の影響に関する包括的な調査研究によって得られている研究成果及びそこに関わる研究者との意見交換により、本研究の研究との協働への道が開かれ、19世紀以降フランス系修道会がアジアを中心に展開した事業及びその社会的影響を、より複眼的な視点からの国際共同研究への具体的な可能性が整えられた。
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備考 |
佐々木裕子・釘宮明美・小林淑子『フランス系女子修道会と日本におけるカトリック女子高等教育』1(全50頁)及び2(36頁)、白百合女子大学佐々木裕子研究室、2016年。 佐々木裕子・釘宮明美・小林淑子「白百合女子大学・前史」、白百合女子大学50周年記念誌編集委員会『白百合女子大学創立50周年記念誌』、2015年、白百合女子大学、90-99頁。
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