本研究は、シティズンシップ(市民性)教育への関心から政治思想史研究における政治と教育の関わりについて考察を行うものである。平成26度は、民主化が進展する時代の市民性育成論としてJ.S.ミルらに焦点をあてた論文を公表、それに引き続き、平成27年は、19世紀政治思想における政治と教育をめぐる理論と実践について広く文献を収集・考察したが、論文のかたちでの公表は次年度になる。その成果の一部については、九州大学の研究会において「19世紀イギリスにおけるデモクラシーと<教養> ~M・アーノルドを中心に~」(2015.11)というタイトルにおいて口頭報告を行った。ここでは主にデモクラシーの進展する時代における教養の役割について検討を行った。その他、以下の実績のうち、学会報告は、シティズンシップ教育に関する現代的実践課題に対応したものである。
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