ジュネーヴおよびパリでの調査で、ソシュールの書簡、19世紀末のアルメニア人虐殺事件、ドレフュス事件の際の知識人やジャーナリストに関する稀少な資料を入手することができた。 2014年3月のジュネーヴ滞在中、コロンビア・アンティオキア大学のクラウディア・メヒア・キヒャーノ教授の知己を得て、彼女自身がソシュール家で発見した新資料を提供された。そこにはG・クレマンソー宛ての手紙の草稿や、日本の雑誌『國民之友』に関する手稿などが含まれている。この新資料と従来の資料を総合的に読解することを通じて、ソシュールの政治的立場を明らかにし、当時の知識人の相関関係の中にソシュールを位置づけることが可能になった。
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