研究課題/領域番号 |
25370110
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 沖縄県立芸術大学 |
研究代表者 |
久万田 晋 沖縄県立芸術大学, 付置研究所, 教授 (30215024)
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研究分担者 |
小林 公江 京都女子大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40195772)
金城 厚 沖縄県立芸術大学, 音楽学部, 教授 (50183273)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 南西諸島 / 民謡旋律 / 系統研究 |
研究概要 |
まず7月に両班合同の全体メール会議を開催し、今後の作業計画と研究の展開について打ち合わせた。沖縄本島班は、夏期(9月、10月)に沖縄本島北部の臼太鼓芸能のフィールドワークを実施し、従来の研究で未収集だった音源・映像資料の補充を行った。11 月以降は、金城の開発した民謡旋律の分析手法を元に、小林がこれまで明らかにしてきた臼太鼓旋律の系統関係と、琉球古典音楽との対応関係について方法論的検討を進めた。具体的には歌詞音列(金城)による旋律の類似性分析を古典音楽、臼太鼓旋律へ適用し、両ジャンルの旋律の比較分析を試みた。さらに、この研究計画全体に必要となる南西諸島民謡旋律データベース構築のためのフォーマットについて検討し、『日本民謡大観 沖縄奄美』等の文献に基づいて試行的にデータ入力を開始した。この作業のために大学院生2名を研究補助員として雇った。 北部島嶼班は、9月に伊是名島と奄美大島(含加計呂麻島)の芸能に関するフィールドワークを実施し、現地の民謡に関する未収集音源・映像資料の補充を行った。10 月以降は、これまでの研究で八月踊り系芸能の旋律の系統関係がどこまで明らかにされてきたかを検討し、今後の調査研究課題について議論した。それと共に、南西諸島民謡旋律データベースの構築についての協議に参加した。 2月初旬には、両班合同のメール会議を開き、今年度の各班の進行状況と達成度を報告確認し、今年度の総括を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
沖縄本島班はそれぞれ実地調査を行い、これまで未収集の音源資料の補充を計画通りに行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
沖縄本島班は、臼太鼓旋律の系統関係と、琉球古典音楽との対応関係について分析的検討を進める。 北部島嶼班は、八月踊り系芸能の旋律の系統関係についての検討を進めると共に、音源、映像が未収録の地域について補充調査を進め、データの充実につとめる。
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次年度の研究費の使用計画 |
北部島嶼班の夏期調査において、奄美大島以外の調査ができなかったことで、旅費の執行が少なかった。また、両班において実際の旋律分析の方法論検討、民謡旋律データベースのフォーマット検討に時間を要し、実際の分析、入力作業の開始が予想外に遅れたために、謝金の執行が計画通りに進まなかった。 沖縄本島班、北部島嶼班共に夏期までに旋律分析作業、民謡旋律データベースの入力作業を進め、平成25年度の作業の遅れを取り戻す計画である。
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