• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実績報告書

日本の演劇近代化とイプセンを中心とした19世紀末ヨーロッパ演劇の関係

研究課題

研究課題/領域番号 25370111
研究機関成城大学

研究代表者

毛利 三彌  成城大学, その他, 名誉教授 (10054503)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワードイプセン / 近代日本演劇 / 演劇近代化
研究実績の概要

4月のシンガポール大学におけるアジア演劇研究コロキウムおよび、7月のストックホルム大学における国際演劇学会(FITR)年次大会に出席し、近代日本演劇の問題について発表し、ワーキンググループの司会として、全体を取り仕切ったが、シンガポールでは、演劇の近代化に関する各国の状況を理解することで、多くの研究成果を得ることができた。たとえば、インドにおける演劇抑圧と日本の状況の比較などである。
また、ストックホルムでの会議では、欧米の演劇状況を知ることで、より広い視野から日本演劇とイプセンの理解を得ることができた。スウェーデンはイプセンの時代の北欧演劇を牽引していたが、その中で、演劇的にはいわば後進であったノルウェーの作家イプセンが、どのように理解されていたかを知る手がかりを得ることもできた。それは第一に、演劇上演の環境の違いによることで、それは、当時のノルウェーがスウェーデン国王の下での連合王国に組み込まれていたこととも、当然関係したことであった。
夏以後は、東京のイプセン・フェスティヴァルの芸術監督をつとめ、わたしもイプセン『人民の敵』の翻案劇を演出したが、その制作過程および成果により、イプセンが19世紀後半のヨーロッパの社会問題をいかに直接的に批判していたかを理解したとともに、それを観客に衝撃的に示すことで、一般のイプセン理解を深めることができた。その成果を英語論文にまとめて、イギリスの学術誌Scandinavicaに投稿したが、現在、査読中である。同様の内容の日本語論文は、成城大学文芸学部紀要『成城文藝』に寄稿し、現在、印刷中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] イプセンの『人民の敵』―異文化社会学的視点2017

    • 著者名/発表者名
      毛利三彌
    • 雑誌名

      成城文藝

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

  • [学会発表] The modern perception of the traditional theatre in Japan: a theoretical perspective2016

    • 著者名/発表者名
      Mitsuya Mori
    • 学会等名
      Asian Theatre Working Group Colloquium, IFTR
    • 発表場所
      シンガポール国立大学、シンガポール
    • 年月日
      2016-04-30 – 2016-05-01
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi