石田種生(1929-2012)は“日本の風土的なバレエ”の創造を目指した舞踊家、振付家であり、創作過程でバレエ台本、振付ノート、公演評など多くの資料を遺した。これらの資料と関係者からのオーラルヒストリー収集によって、石田が生活に根付いた文化、民俗舞踊などに着目するに至った過程に、1950年代から60年代の社会主義リアリズムの影響があり、それをヒューマニズムに読み替えることで独自の作品創造を目指したことがわかった。 また、これらの資料から「石田種生コレオグラフィー・アーカイヴズ」を構築し、広く活用される研究環境を整えることができた。
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