本研究課題の目的はイランの音楽家達を対象に、それぞれの音楽教授方法の差異を、映像としてデータベース化する中からその差異の要因を考察しその成果を音楽教育学に還元することである。 イラン国内外において収集した多くの教授法のサンプルとそれらの考察からは、特にセタールやウードなどの身体性とそれに対応した教授の中身はサントゥールのそれとは大きく異なることが判明した。このことから「諸民族の音楽」の授業においては、音楽そのものだけではなく、楽器ごとに大きく異なる音楽認識の差異についても将来的には教材化が必要だという点を指摘した。
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