研究課題/領域番号 |
25370144
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研究機関 | 大手前大学 |
研究代表者 |
岡 佳子 大手前大学, 総合文化学部, 教授 (50278769)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 京焼 / 野々村仁清 / 尾形乾山 / 在外京焼 / 大英博物館 英国 / ボストン美術館 米国 |
研究実績の概要 |
本年度は、5月に京焼陶工野々村仁清と尾形乾山の作品に関する比較研究論考である「仁清と乾山―その形と文様」を『美術フォーラム21』第29号に発表し、京焼研究の深化を目指したが、2014年8月、健康上の障害が起こり、その療養と回復のために、11月に予定していた米国東海岸のボストン美術館、2015年2月のイギリスの大英博物館などの海外調査はできなかった。しかし、昨年度3月に調査したイギリス大英博物館・メイドストーン美術館には2014年8月までに調査成果を一覧表化して送付した。 さらに、2014年11月8日に招待を受けていた、米国のPrinceton大学において、P.Y. and Kinmay W. Tang Center for East Asian Art,San Department of Art and Archaeology Princeton University主催で開催された“Chigusa in Context: In and Around Chanoyu in Sixteenth-Century Japan” Symposium に病気療養のために出席できなかったものの、From Gusoku to Dougu: The Changing Value of Things ’の報告原稿を作成し、根津美術館学芸員村奈穂子氏によって代読発表を行った。さらに、2015年3月8日には、国際シンポジウム『伝える力3―京都の土と石ー伝統工芸を支える資源―』(主催:文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「京都における工芸文化の総合的研究」(立命館大学)・立命館大学アート・リサーチセンター)において「近世京都の御用達と陶土」の題名で報告を行った。 本研究の主たる目的である海外の博物館・美術館における京焼調査は実施できなかったが、陶磁器研究、国際交流では一定の成果を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度、2014年8月に健康上の障害が起こり、その療養のため11月と2015年2月に予定していた米国・イギリスの美術館・博物館の調査はできなかった。しかし、昨年度3月に調査したイギリス大英博物館・メイドストーン美術館には調査成果を一覧表化して送付した。加えて、5月に京焼陶工野々村仁清と尾形乾山の作品に関する比較研究論考である「仁清と乾山―その形と文様」を『美術フォーラム21』第29号に発表し、2014年11月8日に'From Gusoku to Dougu: The Changing Value of Things ’の報告原稿を作成し、根津美術館学芸員村奈穂子氏によって代読発表を行い、2015年3月には、「近世京都の御用達と陶土」の題名で報告を行った。この二つ報告は、いずれも国際シンポジウムである。 本研究の主たる目的である海外の博物館・美術館における近世の京焼調査は実施できなかったが、陶磁器研究、国際交流では一定の成果を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
本年度8月の健康上の障害が起こり、療養生活を余儀なくされた。通常の活動を行ための療養が充分に必要だと思われるものの、回復状況に応じて、2015年9月、2016年3月に在外京焼の調査を実施したいと考えている。 しかし、そのためには体力の回復が必要であるため、もし、在外調査が1回になるようならば、日本においての京焼研究に邁進しようと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
2014年8月15日にクモ膜下出血による脳動脈破裂のため10時間におよぶ開頭手術を行い、一か月の入院と予後療養を行った。そのため、2014年11月にプリンストン大学の国際シンポジウム参加ともに行う米国、2015年2月に予定していた英国の美術館・博物館の調査はできなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
繰越金をもとに、2015年度に2回海外調査を実施する予定。但、体調により、調査が不可能な場合には、調査回数を減らし、日本における京焼研究を実施する。
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