研究課題
平成26年度において、単著二冊(そのうち一冊は翻訳書)を出版し、学術論文5篇を発表した。そのうえ、テレビや新聞などのメディアを通じて、研究成果を日本社会に広く発信してきた。①著書:劉文兵著『中国電影在中国』(中国電影出版社、2015年2月、全318頁)。本書は戦前に始まり、戦中・戦後を経て、現在に至るまで続いている日中映画交流の歴史を体系的に扱った、初の日中映画交流通史である。「サントリー文化財団2014年度海外出版助成」をうけ、2015年2月に中国の映画研究において最も権威のある出版社「中国電影出版社」より上梓された中国語の学術本で、すでに注目を集めており、今後、中国語圏において広く読まれていくことが期待される。②著書:劉文兵著、ホングジヤング訳『中国映画の熱狂的黄金期全――改革開放時代の大衆文化のうねり』韓国語版、韓国sanzini出版社、2015年1月、全349頁。③学術論文(査読あり):劉文兵「日中テレビ交流史の幕開け――初の日中合作テレビドラマ『望郷の星 長谷川テルの青春』試論」、早稲田大学政治経済学部教養諸学研究会『教養諸学研究』第135、136号併号④学術論文(査読あり):劉文兵「共鳴と共闘――冷戦時代の日中映画交流」、和光大学表現学部『表現学部紀要』第15号⑤学術論文(査読なし):劉文兵「日中文化交流と李香蘭」、2014年10月23日『毎日新聞』⑥学術論文(査読なし):劉文兵「中国における高倉健のイメージの形成と受容」、青土社『ユリイカ』2015年2月号、2015年1月⑦学術論文(査読なし):劉文兵「高倉健はなぜ中国で『熱烈歓迎』されたのか」、文芸春秋社文春ムック『高倉健』、2015年1月⑧テレビ出演:報道特集(2014年11月8日・TBSテレビ)、中国の抗日ドラマについてコメント⑨テレビ出演:新報道2001(2014年11月23日・フジテレビ)、高倉健追悼番組に出演
1: 当初の計画以上に進展している
予定されていた目標を上回り、多くの研究成果をあげ、またテレビ、新聞、雑誌などのメディアを通じて、日本社会に向かって広く発信し、一定の社会的インパクトを与えた。
本研究の研究成果を集大成する単著『日中映画交流通史』を完成させ、出版することが、今年度の最大の目標である。本書においては、今まで明らかにされていない日中テレビ界の交流の実態を解明することが、最も重要な課題となっている。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)
和光大学表現学部『和光大学表現学部紀要』
巻: 15号 ページ: 43-60
青土社『ユリイカ』
巻: 第47巻第2号 ページ: 200-210
文芸春秋社・文春ムック『高倉健 1956-2014』
巻: 2月号 ページ: 188-196
早稲田大学政治経済学部教養諸学研究会『教養諸学研究』
巻: 135、136号併号 ページ: 119-142
『毎日新聞』
巻: 2014年10月23日日刊 ページ: 第7面