平成26年度には、考案した編集体制をプロフェッショナルとともに検証を行ってきた。27年度には、この編集体制を「アジャイル式ポストプロダクション一体型ワークフロー」として提案した。このワークフローの特色は、撮影と編集を一つの工程と捉え、常に両領域のフィードバックをおこないながら制作を進めていくワークフローである。このワークフローをより具体的かつ最先端のテクノロジーに適応すべく、4K解像度やモーションキャプチャー技術を併用した運用のテスト検証と、編集体制の技術的面での改善とDITを考えたワークフロー全体の見直しをおこなった。その検証結果を反映するべく国際デジタルシネマ制作ワークショップに参加し実践し、その有効性の検証をおこなった。また、平成27年度2月にはデジタルシネマ国際教育シンポジウムにおいて、「アジャイル式ポストプロダクション一体型ワークフロー」の提案とワークショップでの実績報告をおこなった。デジタルシネマ国際教育シンポジウムでは映画教育者らと映画教育側面から「アジャイル式ポストプロダクション一体型ワークフロー」の教育現場での運用方法や有効性について議論をおこなった。 平成28年度は、フランスからヴァレリーロワズルー氏を招聘し、日本からは編集の秦氏を招き、「映画編集の創造性とこれらかの映画編集の姿」をテーマにデジタルシネマにおける編集のあり方について議論をした。11月にはマレーシアでの国際映画制作ワークショップにて、「アジャイル式ポストプロダクション一体型ワークフロー」を用いた政策をおこなった。本研究成果物として、「アジャイル式ポストプロダクション一体型ワークフロー」の詳細と編集シンポジウムの内容をホームページに掲載し一般に公開する。
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