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2013 年度 実施状況報告書

米ソ冷戦と音楽 ソ連からの視点

研究課題

研究課題/領域番号 25370177
研究種目

基盤研究(C)

研究機関工学院大学

研究代表者

梅津 紀雄  工学院大学, 基礎・教養教育部門, 講師 (20323462)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード冷戦 / 音楽 / ソ連 / アメリカ
研究概要

本年度は主として、前史として1920 年代から第二次世界大戦時の状況について検討した。いわゆる冷戦期以前からソ連と西側との対立は生じていると見るべきであり、その観点から、第一次および第二次世界大戦の間の戦間期・戦中期から検討する必要があるからである。
具体的には、ロシアの作曲家ストラヴィンスキー、ラフマニノフ、プロコフィエフの文献、およびアメリカの作曲家コープランド、バーンスタインらの文献を収集するとともに、ソ連共産党の文書収集に着手した。
現地調査はロシア連邦モスクワ市で実施され、ロシア国立図書館(Russian State Library)、歴史図書館(Russian State Public Library of History)で史料収集を行ったほか、ロシア国立文学芸術文書館(Russian State Archive of Literature and Arts)でのアーカイヴ調査に着手した。
ロシアから移住・亡命した作曲家たちを比較検討するなかで、作曲家メートネルにも注意を向ける必要性が浮かび上がってきた。プロコフィエフ同様に一時帰国して演奏旅行を行ったメートネルに、一度も帰国していないラフマニノフを加えると、ソ連を代表する作曲家を確保するために作曲家にアプローチしていたソ連側の思惑との関係で、作曲家側の異なる姿勢が鮮明になるからである。
他方、コープランドやバースタインらの左翼的メンタリティについては、いわゆるニューヨーク知識人らの動向とともにその位置づけを慎重に検討する必要があることを再認識した。
なお、現時点での簡潔な報告を、スラブ研究センター共同研究報告会にて、「冷戦と音楽:米ソ対立と文化交流の実態について」として行っている(7月6日)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

想定していた文献収集と二次資料の検討が進んでいること、簡潔ではあるが、口頭で現状報告ができたことによる。

今後の研究の推進方策

亡命者同士の相互関係や亡命者の帰国といったトピックは、文学など他の領域を参照することで、議論を深める余地もあると思われる。他の研究者との交流を通じて、より広い視野で音楽家研究ができるように努めたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 解説 ラフマニノフ《晩梼》作品37(抜粋)2013

    • 著者名/発表者名
      梅津紀雄
    • 雑誌名

      国立モスクワ合唱団(演奏会プログラム)

      巻: 2013 ページ: 5-6

  • [学会発表] 冷戦と音楽:米ソ対立と文化交流の実態について

    • 著者名/発表者名
      梅津紀雄
    • 学会等名
      スラブ研究センター共同研究報告会
    • 発表場所
      北海道大学スラブ研究センター4階大会議室(403)

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公開日: 2015-05-28  

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