研究課題/領域番号 |
25370185
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研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
三浦 裕子 武蔵野大学, 文学部, 教授 (30646287)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 能・狂言 / 近代 / 伝授 |
研究実績の概要 |
初代梅若実資料研究会(加賀谷真子・氣多恵子・小林責・土谷桃子・中司由起子・深澤希望・別府真理子・三浦裕子)として、シテ方観世流能楽師の家柄である梅若六郎家が所蔵する『伝授免状扣』第1冊(明治17年8月から31年9月まで、墨付46丁)を翻刻し、『武蔵野大学能楽資料センター紀要』第26号(2015年3月発行)に発表した(39ページ。概要および一部の影印を含む)。 初代梅若実資料研究会による研究会4回(2014年6月~2015年3月)を開催し、第2回・第3回において研究会会員による能・狂言の伝授の諸相に係る発表を行った。第1回・第4回では、それぞれ川上閑雪先生・川上紹雪先生による講演「茶道における伝授と受容の諸相、およびそれに伴う免状の意味」、山本東次郎先生による講演「能楽における伝授と受容の諸相―山本東次郎家所蔵の起証文を中心に」を開催した。 EAJS(日本ヨーロッパ研究協会)第14回国際大会のパネリスト(深澤希望・氣多恵子・三浦裕子、司会・加賀谷真子)を中心とする研究部会2回(2014年8月)を開催した。 2014年8月にスロベニアのリュブリャナ大学で開催されたEAJS第14回国際大会において、加賀谷真子の司会のもと、深澤希望・氣多恵子・三浦裕子がパネル「能に見る伝授の諸相―近世と近代の歴史的視点から」を組み、それぞれ「能の伝授における起請文の意義」「『伝授免状扣』に見る梅若家の伝授の形態―資料紹介を兼ねて」「梅若家と横浜の素人弟子―稽古と能舞台建設」を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初代梅若実資料研究会(加賀谷真子・氣多恵子・小林責・土谷桃子・中司由起子・深澤希望・別府真理子・三浦裕子)として、近代の能楽における伝授の様相を克明に記した『伝授免状扣』第1冊を予定通りに『能楽資料センター紀要』第26号(2015年3月発行)に翻刻した。 初代梅若実資料研究会による研究会4回および研究部会2回を開催した。 スロベニアのリュブリャナ大学で開催されたEAJS第14回国際大会でのパネル「能に見る伝授の諸相―近世と近代の歴史的視点から」を通じて、研究成果を発表した。
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今後の研究の推進方策 |
初代梅若実資料研究会(加賀谷真子・氣多恵子・小林責・土谷桃子・中司由起子・深澤希望・別府真理子・三浦裕子)として、シテ方観世流能楽師の家柄である梅若六郎家が所蔵する『伝授免状扣』第2冊(明治31年8月から40年末まで墨付51丁)を翻刻し、『武蔵野大学能楽資料センター紀要』第27号(2016年3月発行予定)に発表する(解題・索引を含む)。 初代梅若実資料研究会による研究会全5回を開催する。 総合的視野に基づく「近代における能楽の伝授と受容の諸相」の研究成果を発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
人件費および消耗品などの諸経費を圧縮した。
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次年度使用額の使用計画 |
研究会の充実、および研究成果の発表に充当する。
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