研究課題/領域番号 |
25370202
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
山口 徹 弘前大学, 人文学部, 准教授 (10367013)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 森鴎外 / 1910年代 / 文化交流史 / 情報 / 翻訳 / 椋鳥通信 |
研究概要 |
鴎外文庫をはじめ同時代の関連資料を多数所蔵する東京大学総合図書館、文京区立森鴎外記念館の所蔵資料のうち、本研究課題である鴎外の訳業と1910年代日欧文化情報伝達の調査に関わる文献のリストアップを行い、書誌調査を行った。この作業は次年度以降も継続的に行っていく。また、文献資料調査における照合作業に使用するため、計画通り、鴎外翻訳作品リストをExcel形式で作成した。 アート・ドキュメンテーション学会第80回研究会+第58回見学会「文学のドキュメンテーションと文学館」(2013年10月27日 於文京区立森鴎外記念館)にて、「鴎外の伝えたアート・シーン ドキュメンテーションとしての『椋鳥通信』及び全人名索引」と題し、推進中の研究課題の成果報告を行った。また、これに付随し、他2名の発表者、司会者とのディスカッションに参加。文化情報伝達に関するドキュメンテーションのありかた、可能性について意見交換を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ドイツでの資料調査を初年度後半に行う予定であったが、現地、ベルリン鴎外記念館での研究報告の機会を次年度前半に得たため、研究期間全体の成果をあげるために、初年度後半と次年度前半の実施計画を入れ替えて対応することにした。 このことにより研究推進の順序に若干のズレが生じているが、当初の計画の対応範囲内である。
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今後の研究の推進方策 |
26年度前半にベルリンでの資料調査・収集を行い、森鴎外の訳業と同時代ヨーロッパの文化情報との関連を測定するための指標を定める。そのうえで調査・収集した資料の精査、照合作業を継続的に行なっていく予定。またベルリンでの研究報告の機会を含め、現地研究者との情報交換を通じ、研究成果の波及、さらなる推進の可能性の開拓に努めたい。調査対象となる新聞・雑誌は複数になることから、これらの研究・調査については、それぞれ論文、研究報告としてまとめていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
25年度後半に海外調査(ドイツ、ベルリン)を行なう予定であったが、26年度前半に当地研究機関にて研究報告(講演)の機会を得ることができたため、より大きな成果を期待し、予定を数ヶ月先延ばして実施することにした。このため、海外調査に関わる費用として計上していた690,000円とほぼ同額の697,195円を次年度使用額として繰越した。 上述した理由により、当初25年後半実施予定の海外資料調査の実施費用として使用する。
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