研究の最終年度にあたり、25年度、26年度に推進してきた研究成果を総合し、森鴎外翻訳作品および同時代の世界思潮の特質と問題点についての論考を学術論文にまとめた。これにより、世界同時化の時代を迎え始めた近代日本と欧州(ドイツを中心とする)との交流の様相が具体的に解明され、意味づけられる。最終年度に一連の論考の統括を行うことができたと考える。 また、27年12月10日~20日にはベルリン州立図書館(Staatsbibliothek zu Berlin)での文献調査を実施し、照合作業を行った。この間、現地研究者との情報交換・研究交流の機会を得て、今後の研究の更なる展開と推進の基盤作りを図ることができた。
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