本研究の4年間で得た成果は下記4点である。1:著書『孝子を訪ねる旅』2:論文「近世孝子伝解題(一)」、3:論文「近世孝子伝解題(二)―熊本藩」、4:著書『親孝行の江戸文化』。 この通り、本課題で十分な成果を挙げた。また資料的にも、今後科研費の援助を得ずとも研究を遂行できる見通しが立った。また、各藩の孝子伝の調査を通じて、江戸における写本文化という、より大きな問題が浮かび上がった。そこへ、UCバークレーから調査を依頼されるという稀有なチャンスを得て、科研B(海外学術)の支援も得ることができた。これを逃さず、「写本文化の近世」の研究テーマを世に問うて人文科学に貢献したい。
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