本研究は、比較演劇の領域において、デジタル化の進展にふさわしい研究・教育手法の確立を目指すものである。最終年度である当該年度も、ウェブ・アーカイブA|S|I|A (Asian Shakespeare Intercultural Archive) 収蔵のシェイクスピア上演映像、データ、資料等のコンテンツを活用した比較演劇研究の成果を発表し、アジア諸国や欧米の研究者たちとのシェイクスピア比較上演論分野における研究のネットワーキング作りを進めた。 さらに、27年2月にシンガポールで行ったウェブ・アーカイブ・ワークショップで検討した新たな方針や利用者からのフィードバックに基づいて、ウェブ・アーカイブA|S|I|A (Asian Shakespeare Intercultural Archive) のフォーマットとデータの見直し、更新作業を開始した。世界各国の教育機関における教育利用は広まりつつあるが、この更新によりさらなる活用が期待できる。 27年5月には、ソウルで研究代表者と海外共同研究者がウェブ・アーカイブA|S|I|A (Asian Shakespeare Intercultural Archive) を利用した比較演劇教育に関する打ち合わせを行い、韓国とシンガポールでe-learningの双方向の遠隔授業を試行した。この授業の問題点を洗い出し、今後の比較演劇e-learningプログラムの構築につなげていく。
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