本研究の目的は、演劇研究の方法が交錯する同時代的文脈において、テクスト(戯曲=ドラマ)とパフォーマンスの関係をめぐる新たな理論的な知見を参照しつつ、現代アメリカ演劇の諸実践を記述・分析、あるいは歴史化する道筋を見いだし、また実際にそうした記述・分析、あるいは歴史化の作業を行うことにある。研究期間中、ベルリン自由大学国際演劇研究センターに滞在する機会を得て、ドイツ語圏を中心とする演劇研究についての知見を得ることができた。また、本研究の成果の一部は、研究期間中に出版された単著『「J演劇」の場所―トランスナショナルな移動性(モビリティ)へ』(東京大学出版会、2016)に示すことができた。
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