20世紀以降の「英文学」は、英国の大衆が読み書き能力を身に着ける社会・教育メディアから、冷戦期米国の大学における研究・教育の教科書として制度化され、冷戦以降の現代には、映画などグローバルなポピュラー・カルチャーの商品として存在している。こうした変容する「英文学」は、様々なメディア空間を横断する「英文学」あるいはその映像文化は、その政治的及び経済的な条件、すなわち、国家・公的機関の様々な政策(ポリティクス)及び出版物・商品の生産・配給・消費に関わる産業・金融構造(エコノミー)の分析に関係づけて捉えること、つまり、映像文化のポリティカル・エコノミーの解釈によって研究するべきであることを論じた。
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