この研究の成果は、アメリカの詩人マイケル・パーマーの主要作品を理解する際に、イタリアの哲学者ジョルジョ・アガンベンの言語論がもっとも有効に活用されうることを証明した点にある。アガンベンの主張によれば、言語の本質は「潜勢力」(実際に言語表現が獲得されない限りにおいてこそ最大限にまで高まる潜在的な言語の能力)の相においてのみ探知されうる。このような認識がパーマーの詩篇中においても重要な役割を果たしていることを確認した上で、この研究は詩人と哲学者の狙いがまず始原的な言語に対する私たちの感性を活性化することにあり、さらにそれによって私たちの存在の基底をめぐる探究を可能にする点にあることを立証した。
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