本研究の目的は、平成24年までの科研費研究で明らかになった点(トニ・モリスン文学とハーレム・ルネサンス期アフリカ系アメリカ文学の修辞的関係)を基盤にして、1920年代アフリカ系アメリカ女性作家の文学とモリスンら現代アフリカ系アメリカ女性作家の文学とのインターフェイスを探ることにある。とりわけ、フォーセット、ハーストン、ラーセンの文学に新たな光を当て、現代アフリカ系アメリカ女性作家の文学テクストとの共鳴関係を探りたい。検証に際してはポストコロニアル批評の分析手法を援用して過去の文学作品群の再検討を行い、それが現代アフリカ系アメリカ女性文学にいかに継承されているかを検証したい。
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