現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アメリカ文学と日本文学における自然の表象を、自然の制御と自然の汚染という二方面から照射することによって新しい知見を得ようとする本研究計画は、計画通りに口頭での研究発表および論文投稿を実施するなど、おおむね順調に進んでいる。 平成26年度に重点的に研究を進めた自然の制御の観点からの言説分析は、Center for Faulkner Studiesから刊行予定の書籍編集委員会へ投稿され、条件付き採択されている(目下修正中)。 また本研究の目的のうちの大きなものとして、文学言説における核表象分析がある。これについてもすでに構想がまとまり、国内外の学会での研究発表が採択されている。 上記二つの発表では、チェルノブイリやフクシマなどエコカタストロフィックなイベントをはさんで、Don DeLilloと大江健三郎という二人の作家が描く核の表象がどのように変化したかに重点をおいて考察を展開する予定である。 以上のように、Faulkner, Hurston, DeLillo, 大江健三郎などを対象とした、自然の制御と汚染の観点から行う文学言説分析は、順調に進行している。
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