ラトビアのユダヤ系文学者の作品と生涯の検討を行い、ポリグロティズムと言語的アイデンティティー、ナショナリズムとの関係に関する知見を得た。このためにM・ラズームヌイ、A・イメルマニスらの作品を調査・分析した。一般に信じられている理論とは異なり、バイリンガリズムは民族的アイデンティティーの意識を先鋭化させる傾向にあり、その真の解消はポリグロティズムに求められることが検証された。成果発表の研究報告を米国、クウェート、チュニジアなどの国際学会で行った。また、成果の刊行として、大阪大学言語文化研究科紀要、JSEES(日本ロシア東欧研究)第36号、大阪大学言語文化研究科プロジェクトに発表した。
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