研究実績の概要 |
申請課題「<暴力>に抗する文学と思想」の最終年として、情報・資料収集を継続するとともに、これまでの研究の総括として昨年刊行した単著の書籍を補う研究をつづけた。また個別テーマに基づいて、複数の論文を完成させ、さらに次の論文の執筆準備を始めた。 (1) Philippe Vanney との共編により『カミュ研究 Etudes camusiennes』(日本カミュ研究会 Societe Japonaise des Etudes camusiennes 発行)第13号を編集し,平成29年5月に刊行した。論文「シーシュポスと武士道――カミュと九鬼周造」を同号に発表した。(2)平成30年10月にフランスのアルケスナンで開催される国際カミュ学会 “ Albert Camus et la Poesie ” において発表するための原稿 “ La Poesie chez Camus - pierre, meurtre, amour ” を執筆した。(3) 6月3日東京大学および12月17日ベーコンラボ京都において、日本カミュ研究会代表として2回の研究会を主催した。(4)9月9日~19日、科研費によりフランスへ出張し、パリ国立図書館等において調査活動を行い、カミュ研究者(国際カミュ学会会長スピケル氏、同副会長ブロンドー氏、パリ第3大学名誉教授レイ氏)と情報交換を行った。(5)11月6日~16日、科研費による二度目のフランスへ出張を行った。エクサン=プロヴァンスにおいて「カミュと微笑み」と題した国際カミュ学会に出席し、参加者と情報交換および意見交換を行った。さらにパリにおいて調査活動に従事した。
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