研究課題/領域番号 |
25370372
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
縄田 雄二 中央大学, 文学部, 教授 (20251382)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | Adolf Muschg / Bildlichkeit / Schriftlichkeit / Friedrich Kittler / Kulturtechnik / Marcel Beyer / Kulturwissenschaft / Komparatistik |
研究実績の概要 |
・Adolf Muschgの小説『レーヴェンシュテルン』(野口薫訳)が刊行されたのを機に、4月21日にGoethe-Institut Tokyoに作者を迎え朗読会が行われた。朗読会はスイス大使館とこの科研も支援、私が司会を務め、歴史家磯部裕幸氏にもお話しいただき、この小説についてグローバル史の観点から議論した。 ・私が編集した"Bildlichkeit und Schriftlichkeit in der deutschen Kultur zwischen Barock und Gegenwart" (SrJGG Nr. 108)が刊行された。46-56ページは私の論文Film und Buch in Christian Krachts Roman "Imperium"である。 ・私がこの科研を踏まえつつ企画に関わった、岩波書店『思想』第1103号(2016年3月号)小特集「文化のテクノロジー ドイツ人文科学の現在」が刊行された。私は巻頭随筆「思想の言葉」欄とクルセル、シェーファー共著論文の解題を執筆、科研との関連は解題にまとめて記した。 ・読書会をつくり、Marcel Beyerの詩集"Graphit"(2014年)を精読した。Goethe-Institut Tokyoと協力し、作者がこの詩集を朗読する会を、読書会参加者の出席も得つつ、3月11日にGoethe-Institut Tokyoで実現した。この詩集に影響を与えた美術家Jacqueline Merzも招き、私の司会のもと議論した。 ・私が発表してきた論考を集め自序を付した"Kulturwissenschaftliche Komparatistik: Fallstudien"をベルリンのKulturverlag Kadmos社から刊行した。この科研の成果も収録し、また、全体の編集にこの科研の意図を反映させた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
作家との議論、口頭での発表、著書刊行など、さまざまなかたちで研究をすすめ、成果が挙がっている。
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今後の研究の推進方策 |
・2016年5月に獨協大学で開かれる日本独文学会春季研究発表会で成果を口頭発表する。 ・2016年6月に神奈川大学で開かれる国際シンポジウム"From Entertainment to Art: The Evolution of Cultural Practices"で成果を口頭発表する。 ・2016年秋にベルリン自由大学で行われる予定の研究会合に招かれたので、成果を口頭発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
3月11日のMarcel Beyer朗読会の費用の支払いが、Goethe-Institut Tokyoと協力して実施した関係で一部2016年度に回されたため。
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次年度使用額の使用計画 |
2015年度から2016年度に回された分については、「理由」欄に記した費用(Marcel Beyer朗読会の費用の一部)に当て、2016年度分として請求しておいた助成金については、「今後の推進方策」欄に記したように用いる計画である。
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